リウマチについて

『リウマチとは』
栃木県医師会温泉研究所附属塩原病院
名誉院長 増渕正昭

  リウマチという言葉は手や足の関節や筋肉が痛む病気をさしております。この中には関節リウマチや、加齢とともに関節軟骨がすり減って、硬くなり弾力性がなくなり関節をスムースに動かすことができなる変形性関節症、高尿酸結晶にともなう痛風、膠原病などが含まれております。一般的に「リウマチ」といいますと、関節リウマチのことをいいます。つい最近までは慢性関節リウマチといわれてきました。
  関節リウマチは関節が腫れてきて、じっとしていても痛くなる病気です。最も起きやすい関節は手や手首の関節で、左右対称的にあらわれるのが特徴です。その後腫れた関節が変形してしまい機能障害を起こし日常の生活に支障をきたしてくることがあります。しかし、適切な治療をすることにより、不自由な生活をしなくてすむようになります。できるだけ早く治療を始めて関節の腫れをおさえることが必要です。
  最近の厚生労働省の調査では約60万人の患者さんがいて、なぜ女性に多いかはわかってはいませんが女性が70%を占めています。関節リウマチの始めの症状は手や足がこわばります。特に朝眼がさめてから動き出す時にスムースに動かしにくくなったり、力が入りにくくなったりします。このほかに、ひとつの関節だけでなく多数の関節で左右対称的に痛んだり(押した時や、静かにしている時も)、腫れてきたりします。特に手首の関節、手の指のつけねの関節、その先の関節、足ゆびのつけねの関節にでます。その他に全身の症状として、体がだるい、疲れやすい、体重が減ってくる、貧血、熱が出るときもあります。
  以上のような症状の時には、整形外科、リウマチ科にかかりますが、そこでは、エックス線検査や血液検査を行ないます。エックス線検査では、関節が腫れているか、関節の骨がうすくなっていないか、虫が食べたような骨になっていないかを見ます。血液検査ではリウマトイド因子、血沈値、CRP、肝機能、腎機能などを検査します。リウマトイド因子は患者さんの80%で陽性になります。血沈値、CRPは症状の重症度をみています。肝機能、腎機能の検査は副作用がないかどうかをみています。
  関節リウマチとの診断を受けたら体に負担がかからないように睡眠を充分にとりしょう。関節の保護につとめるとともに適度な運動をおこないます。
  主な治療は薬によるものとなります。基本的には、関節の痛みや腫れを抑える非ステロイド性消炎鎮痛剤とリウマチを抑える抗リウマチ薬がつかわれます。抗リウマチ薬は同じ薬でも効く患者さんと効かない患者さんが出てきます。また効果が出るまでに時間がかかることがあります。現在多くの抗リウマチ薬が開発されております。痛みのつらい時にはステロイド剤を使用することもあります。ときには免疫抑制剤も使用いたします。
  リウマチがすすんで変形がひどくなり、生活ができないような時には人工関節の手術により機能を再建することもあります。